BPMディレイタイム計算(音符の長さ・付点・3連符・Hz換算)

曲のテンポ(BPM)に合わせてディレイやリバーブの時間を決めるための計算ツールです。BPMから全音符から64分音符までの長さをミリ秒で求め、付点と3連符、その長さを1周期とみなしたときの周波数(Hz)も同じ表に並べます。ディレイのフィードバック量から繰り返しが消えるまでの回数と時間、リバーブのプリディレイとディケイの目安、拍子に沿った1小節・1拍の長さも同時に出し、ミリ秒からBPMを逆に求めることもできます。求めた間隔は、拍のクリックと重ねてその場で鳴らせるほか、繰り返し鳴らしてメトロノームのようにも使えます。

処理はお使いのブラウザの中だけで行われます。入力した内容が手元の端末から出ることはありません。

テンポと拍子

BPMは「1分間に4分音符がいくつ入るか」として扱います。小数も入れられます(例: 128.5)。拍子は1小節と1拍の長さにだけ効き、音符ごとの長さの表には影響しません。

8分の6拍子のように、1拍が4分音符ではない場合

拍子の分母が8のとき、このツールは8分音符1つを1拍として数えます。一方で、8分の6拍子の曲を実際に演奏するときは、付点4分音符2つを1拍と感じることがほとんどです。

そのように数えたい場合は、計算すると出てくる「音符ごとの長さ」の表を見て、付点の列にある4分音符の行を読んでください。拍子の欄は1小節の長さを出すためのものなので、6と8のままにしておいて構いません。

ミリ秒からBPMを逆に求める

素材のテンポが分からないときや、機材にミリ秒しか表示されていないときに使います。1小節や1拍の長さを測って入れると、そこから逆にBPMを求めます。

ディレイのフィードバック

フィードバック量は、繰り返すたびに音が前回の何%の大きさで返ってくるかです。これが100%だと減り続けないため、上限は99%にしています。

「消えたとみなす大きさ」の選び方

繰り返しの音は掛け算で小さくなるだけで、計算上は完全な無音になりません。そのため「ここまで小さくなれば消えたものとして扱う」という線をどこかに引く必要があります。

-60 dBは、残響の長さを表すときに広く使われている線です。周りの音が多い曲では -20 dB や -40 dB のほうが実感に近くなります。迷ったら -60 dB のままにしてください。

リバーブの目安

「残響を収める長さ」までに残響が消えるように、ディケイ(減衰時間)を逆算します。1小節を選べば、次の小節の頭までに残響が引くという考え方です。

この目安の求め方

プリディレイは、音が鳴ってから残響が始まるまでの間です。ここに拍に合った長さを入れると、残響の立ち上がりがリズムの中に収まります。

ディケイは「残響を収める長さ」から「プリディレイ」を引いて求めています。ディケイの数値は多くの場合、残響が -60 dB まで小さくなるまでの時間を指すため、上の「消えたとみなす大きさ」とは別に、-60 dB を前提としています。

これは出発点の数値です。部屋の広さや曲の密度によって聞こえ方は変わるので、実際には耳で合わせてください。

周波数(Hz)の併記

その長さを1周期とみなしたときの周波数です。LFOの速さやトレモロの周期に、拍に合った値を入れるときに使います。外すと、音符の表の列も「小節と拍の長さ」の周波数の行も出なくなり、書き出しからも同じように消えます。

使い方

  1. テンポと拍子を入れる

    BPMは「1分間に4分音符がいくつ入るか」として扱います。小数も入れられるので、128.5 のような半端なテンポもそのまま入れてください。

    拍子は、分子に1小節の拍数、分母に1拍あたりの音符を選びます。ここは1小節と1拍の長さにだけ効き、音符ごとの長さの表は変わりません。

    テンポが分からない素材を扱う場合は、「ミリ秒からBPMを逆に求める」を開いて測った長さを入れ、それが1小節なのか1拍なのかを選ぶとBPMが出ます。

  2. ディレイとリバーブの条件を決める

    「ディレイのフィードバック」では、繰り返しの間隔にする音符と、繰り返すたびに何%の大きさで返ってくるかを入れます。100%では小さくならず消えるまでの回数が求まらないため、上限は99%です。

    「消えたとみなす大きさ」は、どこまで小さくなったら消えたことにするかの線です。迷ったら -60 dB のままにしてください。

    「リバーブの目安」では、プリディレイの長さと、残響を収めたい長さを選びます。1小節を選ぶと、次の小節の頭までに残響が引くようディケイを逆算します。

  3. 「計算する」を押して表を読む

    「音符ごとの長さ」に、全音符から64分音符までの長さが並びます。「基本」は付点も3連符も付かないその音符そのもの、残りの2列はそれに付点を付けた場合と3連符にした場合です。列が多いので、画面が狭いときは表を横になぞって送ってください。

    周波数の列が不要なときは「周波数(Hz)を併記する」を外すと、長さだけの3列になります。

    入力を変えたときは、もう一度「計算する」を押してください。押すまで結果は前のままです。

  4. 音で確かめる

    「拍とディレイを鳴らす」を押すと、拍のクリックと、計算したディレイの繰り返しを重ねて鳴らします。高いほうの音が拍で、小節の頭だけ強くしています。低いほうの音がディレイです。

    数字だけでは分かりにくい位置関係を、そのまま耳で確かめられます。たとえば付点8分音符のディレイは16分音符3つぶんの間隔なので、繰り返しが少しずつ後ろへずれていき、3拍ごとにしか拍と重なりません。8分音符に変えると、拍と裏拍に交互に重なる別の聞こえ方になります。押したままにせず、「止める」でいつでも止まります。

    「止めるまで繰り返す」を入れると、1小節ごとに頭から鳴り直し続けます。「拍だけ鳴らす」と合わせれば、入れた拍子のメトロノームになります。音量は鳴らしている途中でも変えられます。

    繰り返しを入れていない場合は2小節ぶん、最長8秒で止まります。「計算する」を押し直すと、鳴っている音はいったん止まります。

  5. 結果を書き出す

    「結果をコピー」を押すと、画面に出ている結果が同じ並び・同じ項目名のままタブ区切りで写ります。表計算ソフトに貼り付けると列に分かれます。

    音符ごとの長さの表は、単位を見出し側に置いて中身を数値だけにしているため、貼り付けたあとそのまま計算に使えます。「周波数(Hz)を併記する」を外して計算した場合は、画面と同じく周波数の付かない形で写ります。

よくある質問

「ミリ秒からBPMを逆に求める」はどんなときに使いますか?

テンポが分からない素材を扱うときに使います。借りてきたループ素材やサンプルの1小節ぶんの長さを測って入れれば、その素材が何BPMで作られたのかが分かります。

もうひとつは、ミリ秒でしか指定できない場面です。「ディレイは350ミリ秒」と数値だけを渡されたときや、機材の画面にミリ秒しか出ていないときに、それが何BPMの何音符にあたるのかを確かめられます。求めた値は「この値を上のBPMに入れる」で上の欄へ移せます。

BPMは4分音符の数として扱われますが、8分の6拍子ではどう読めばよいですか?

このツールは拍子の分母をそのまま「1拍の音符」として数えるため、8分の6拍子では8分音符1つが1拍になります。一方、実際に8分の6拍子の曲を演奏するときは、付点4分音符2つを1拍と感じるのがふつうです。

付点4分音符を1拍として扱いたい場合は、「音符ごとの長さ」の表で付点の列にある4分音符の行を読んでください。拍子の欄は1小節の長さを出すためのものなので、6と8のままにしておいて構いません。

付点と3連符は、どういう計算で出していますか?

付点はもとの音符の1.5倍、3連符は3つで基本2つぶんになる長さなので2/3倍です。たとえばBPM 120では4分音符が500 msなので、付点4分音符は750 ms、4分音符の3連符は約333.33 msになります。表の3つの列はすべてこの倍率を掛けただけのもので、丸めは表示のときだけ行っています。

周波数(Hz)の列は何に使うものですか?

その長さを1周期とみなしたときの値で、1000をミリ秒で割って求めています。BPM 120の全音符は2000 msなので0.5 Hz、64分音符は31.25 msなので32 Hzです。

速さをHzで指定するLFOに拍と合う値を入れたいときや、コーラス・トレモロの周期を曲に合わせたいときに使えます。数十Hz以上になると周期ではなく音の高さとして聞こえる領域に入るため、フィルターやコムフィルターの設定の見当をつけるのにも使えます。

メトロノームとして使えますか?

「止めるまで繰り返す」を入れて「拍だけ鳴らす」を押すと、入れたBPMと拍子で拍を鳴らし続けます。小節の頭だけ音が高く強くなるので、何拍目にいるかが分かります。

ただし練習用のメトロノームとして作ったものではないため、拍の分割(1拍を3つに割って鳴らすなど)や、テンポを少しずつ上げていく機能はありません。ディレイやリバーブの時間が拍に合っているかを耳で確かめるための機能です。

繰り返し鳴らすと、ディレイの尾が次の小節に重なります。

フィードバック量を上げると、次の小節が始まっても前の繰り返しがまだ大きいまま残るためです。実際のディレイでも同じことが起きます。小節の頭で新しい音を出しても前の繰り返しは鳴り続けているので、音が重なって濃くなっていきます。残っている大きさが目安を超えると、画面にその旨を書きます。

これは不具合ではなく、フィードバックを上げすぎた状態がどう聞こえるかを示しています。拍との位置関係を確かめたいときは、フィードバック量を下げるか、「消えたとみなす大きさ」を -20 dB にして尾を短くしてください。

試聴の音はどこから出ているのですか?

ブラウザに標準で備わっている音の仕組みを使い、その場で短い波形を作って鳴らしています。音源ファイルを読み込んだり、外部のライブラリを取り込んだりはしていません。

そのため、ページを開いたあとは通信が発生せず、接続が切れた状態でも鳴ります。押すまで音は鳴らず、押していないあいだにマイクなどを使うこともありません。

「鳴らす」を押しても音が出ません。

まず画面の音量の数値と、端末側の音量・出力先を確かめてください。音量が0%のときは、その旨を画面に出して鳴らしません。

ブラウザは、利用者が操作していない状態で音を出さない仕組みになっています。このツールはボタンを押したときだけ鳴らすため通常は問題になりませんが、音の仕組みが使えない環境では「音を鳴らせません」と表示します。その場合は表の数値をお使いください。

「消えるまでの時間」は、実際に音が聞こえなくなる時間と同じですか?

同じではありません。繰り返しの音は毎回フィードバック量を掛けた大きさになるだけなので、計算上はいつまでも完全な無音になりません。そのため「ここまで小さくなれば消えたものとして扱う」という線を引き、そこを下回る回数から時間を出しています。

実際に聞こえなくなる点は、周りで鳴っている音の量で大きく変わります。音数の多い曲では -20 dB や -40 dB を選んだほうが実感に近くなります。

リバーブのディケイは、どうやって求めていますか?

「残響を収める長さ」から「プリディレイ」を引いて求めています。1小節を選んだ場合は、音が鳴ってから1小節ぶん経つまでに残響が引いている、という置き方になります。

ディケイの数値は、残響がもとの音より60 dB小さくなるまでの時間を指すものとして扱われることが多いため、上の「消えたとみなす大きさ」の選択とは切り離し、-60 dB を前提にしています。ここで出るのは出発点の数値なので、実際には曲を鳴らしながら耳で合わせてください。

プリディレイを長くすると、ディケイが「求められません」になります。

プリディレイが「残響を収める長さ」以上になると、残響が鳴る時間が残らないためです。プリディレイを短い音符に変えるか、収める長さを1小節から2小節へ広げてください。テンポが速い曲では1小節そのものが短くなるため、この組み合わせは起こりやすくなります。

表示される桁数が行によって違うのはなぜですか?

速いテンポでは64分音符が数ミリ秒まで縮むため、どの行も同じ桁で出すと小さい値の差が消えてしまいます。10未満の値だけ小数第3位まで、それ以外は小数第2位までにしています。書き出しでも画面と同じ桁で写します。

音符の長さは、BPMと倍率から機械的に求めた値です。ディレイのフィードバックとリバーブの欄に出る数値は、拍に沿った出発点を示すもので、特定の機材や制作手法の推奨値ではありません。初期値はいずれも画面から変えられるようにしてあるので、曲の速さと密度に合わせて入れ替えたうえで、最後は試聴と実際の音で判断してください。