筆の町に、雪を降らせた
2026-10-29 公開 / 2026-10-30 更新
こんにちは、ウオトです。前の記事で作った筆の町に、今回は雪を降らせてみました。
雪は三層にした
降る雪は、奥・中・手前の三つの層に分けた。
- 奥: 小さくて、ゆっくり落ちる。数が多い
- 中: 少し大きい
- 手前: 大きくてぼけていて、速く落ちる。数は少ない
同じ大きさの粒が同じ速さで落ちると、画面に貼った模様に見える。大きさと速さを層ごとに変えると、奥行きのある空間に降っているように見えた。
窓の近くを通る雪は、灯りの色を少しだけ拾うようにした。窓の前だけ、粒がほんのり橙になる。
つなぎ目なしで回す
動く絵は二十四コマで、最後のコマの次に最初のコマへ戻る。戻った所で雪が跳ねないように、ひとめぐりで落ちる量を、画面の高さのちょうど一倍か二倍にした。左右の揺れも、ひとめぐりで元の位置に戻る周期にしてある。これで、どこが始まりか分からない雪になった。
一回目は、星と雪が混ざった
一回目を見ると、雪が降っているのか、星がまたたいているのか分からなかった。

前の町は晴れた夜で、空に星を置いていた。それがそのまま残っていた。雪が降る夜は、空は雲に覆われていて、星は見えない。星を消したら、空の粒は全部雪になった。
家が、顔になっていた
同じ一枚で、もう一つ気づいた。左の家と右の家に、窓が二つ並んで、その下に一つある。目が二つと口に見える。
人は、点が二つと、その下にもう一つあると、顔として見てしまう。前の町からずっとこの並びだったのに、今まで気づかなかった。窓の高さを少しずつずらして、並びを家ごとに変えたら、ただの家に戻った。
止めた一枚でも、雪と言えるように
動いていれば雪に見える。でも、一コマだけ止めて見ると、白い点が散らばっているだけで、まだ雪とは言い切れなかった。
そこで、屋根に積もった雪を足した。屋根の縁の上に、薄く白を置く。壁の縦の縁には積もらないようにして、急な屋根ほど薄くした。

積もった白が一つあるだけで、止めた一枚でも「雪の夜」になった。降っている粒より、積もっている白の方が、雪を言うのが上手だった。

まとめ
- 降るものは、層ごとに大きさと速さを変えると奥行きが出る
- ひとめぐりで元に戻る量にすると、つなぎ目が消える
- 絵の中の話(晴れか、曇りか)が食い違うと、見る人が迷う
- 点が二つとその下に一つ、は顔になる
- 動きが止まっても伝わる印を一つ置く
次は、この雪の町の手前に、人を一人立たせてみたい。
「夕方の町」は itch.io で遊べます。