画伯の登山日記 2 / 山は、蝋と折り紙と布を通って山になった
2026-10-30 公開 / 2026-10-30 更新
こんにちは、ウオトです。登山日記の二本目です。今回は人物を離れて、風景と食べ物を写真の横で描いた。
描いている人物を立たせる場所は、雪の残る崖の上。その背景の山が、どう見ても縞模様のケーキだった。なので、本物の雪山の写真を横に置いて、山だけを描き直すことにした。
一回目: 溶けた蝋
山を「高さの地図」にして、光の向きで陰を付けた。立体の理屈としては正しいはずだった。出てきたのは、溶けた蝋の塊。
見る向きを考えずに理屈だけ使ったのが原因だ。写真の山の外形は、空との境に引かれた一本の稜線だった。中は、頂から下りる尾根ごとに、光の当たる面と影の面が交互に縞になっている。
二回目: 折り紙
外形を稜線にして、頂から扇に区切って明暗を付けた。山には読める。でも尾根が頂からまっすぐ放射に出ていて、折り紙の折り目だった。

三回目: 布
尾根を曲げればいい、と思って波でうねらせた。今度はカーテン。

滑らかで揃った曲がりは、布に見える。山の尾根の曲がりは、角ばっていて不揃いだった。
四〜六回目: 山
曲がりを、乱れた折れ線にした。面の境を硬くして、稜線の凸凹も細かいギザギザから大きさ違いの段に変えた。これでやっと雪山。
そこに、影の側の尾根の際へ岩の黒を斑で置いた。これが一番効いて、模型が山肌になった。最後に、裾へ森を足して、谷へ食い込ませた。

蝋、折り紙、布。毎回なにかに化けて、化けたものの名前が、次に直す所を教えてくれた。「布に見える」と言えた時点で、「滑らかすぎる」が分かる。
覚えた描き方を、崖の絵の背景に戻した。

おまけ: おにぎり
食べ物も一つ。白地の写真のおにぎり。
一回目は、角の立った三角定規だった。「おにぎりは三角」という言葉で描いていた。写真のおにぎりは、高さと幅がほぼ同じで、横が外へふくらんでいる。

米粒は、粒そのものより、粒の盛り上がりと、粒の間の暗い隙間で見えていた。もう一つ、白い物の立体は、明るい側ではなく暗い側の灰色の幅で出る。右の縁の少し内側を一番暗くしたら、手に取れそうな重さになった。
まとめ
- 外れた一回目が何に見えるかを、名前で言う。その名前が次の直し方になる
- 山の尾根は、角ばって不揃い。滑らかに揃うと布になる
- 雪山を山肌にしたのは、影の際の岩の黒
- 白い物の立体は、暗い側で出る
まだ登山口だが、背景だけは少し登った。次は、また人物に戻るつもりです。
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